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スピーカーの名機は安いものであるの?一生使える力作まとめ

オーディオ

「スピーカーの名機と言えば、この製品である」と、各メーカー毎に説明することはできますか?

色々な種類のスピーカーを聴いた経験がなかったり、オーディオを始めたばかりだと、よく分からないという方も多いかも知れませんね。

私もオーディオを始めて間もない頃はよく分かっておらず、そんな中で初めて使ったスピーカーはマランツ LS-5Aでした。

小型のスピーカーでしたが、テレビから出てくる音とは比較にならないくらいにクリアな音で、スピーカーが変わるとこんなに音が違うんだと衝撃があったことを覚えています。

色々なスピーカーの音を聴いて、もっとオーディオに深く関わりたいという思いから、ハードオフで働くことを決意。

ハードオフではオーディオを担当させていただき、数々のスピーカーの音を聴くことができました。

そのおかげで、今ではこのメーカーの名機はこのスピーカーである、と説明できるくらいになっております。

私のように最初は分からないという方が多いと思うので、今ではオーディオ歴20年、ハードオフで7年間働いたことのある私が、スピーカーの名機について紹介したいと思います。

ぜひご覧ください。

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スピーカーの名機で安いものから選ぶ

スピーカーの名機とは、そもそもどのようなものかを考えてみます。

「ずっと使っていけるくらいの音が出る」「そのスピーカーでしか出せない音がある」のどちらかでしょう。

安いスピーカーから、そんな魅力的な音が出てくる製品が果たしてあるのか。

私の経験則から申し上げますと、あります。

スピーカーに限らず、アンプやプレーヤーの作りが良いのは、オーディオブームと呼ばれていた1970年代~1980年代の製品。

この頃のオーディオ製品は、各社技術を高めながら競いあっていたために、今では信じられないくらいのコストを製品一つ一つにかけて開発しておりました。

そのため、オーディオブームの頃の製品の方が音が良いので、その中に名機と言える製品が眠っているわけですね。

安いと言える製品は、中古相場で高くても5万円以下だと思いますので、その中からメーカー毎に一つだけ選んでみました。

一覧はこんな感じです。

型番 中古相場 おすすめ度 音の特徴
マランツ LS-5A 8,000円前後 ★★★★★ 圧倒的に素直なサウンド
ボーズ 301AVM 3万5,000円~4万円前後 ★★★☆☆ 全体域がド迫力
ビクター SX-300 1万5,000円前後 ★★★★★ 本物の音に近い
タンノイ Stratford 4万円前後 ★★★★☆ 西洋風でゆったり目な音
ヤマハ NS-10M PRO 2万5,000~3万円 ★★★★☆ 自然なモニターサウンド

マランツの名機は抜群の音の素直さ

引用:https://audio-heritage.jp/MARANTZ/speaker/ls-5a.html

LS-5A 定価2万円 1988年ごろ発売
中古相場 8,000円前後
おすすめ度★★★★★

私が初めて使ったスピーカーでもある、マランツのLS-5Aです。

中古相場8千円前後と、かなり安価な部類に入りますね。

そんなLS-5Aですが、サイズがとても小さいので低音域は80Hzくらいまでしか期待できませんが、特徴的なところは音の素直さです。

これは密閉型によるもので、とにかく音にクセがなく、聴きやすい音が出てくるんですね。

ここまでクセのない音が出てくるスピーカーは、他にはなかなかありません。

さらに、このスピーカーの最大の魅力は透き通るような中高音域で、低音域に不足感を感じさせないくらいの程よいレベルと、程よいキレで鳴ってくれるのです。

私は当時ゲーム用として使った時に、効果音であるガラスが割れる音(テイルズオブデスティニーのフィリアボム)があまりにリアルすぎて感動したのを今でも覚えています。

場所も取らないし、中古相場からは信じられないくらいの優れものであるのがこのスピーカー。

オンキョーやボーズの小型スピーカーとは比較にならないくらいの良い音が出てきますよ。

ボーズの名機はケタ違いの音の迫力

引用:https://audio-heritage.jp/BOSE/speaker/301mm.html

※画像は301MMで、301MMの防磁タイプが今回紹介している301AVMです。

301AVM 定価10万9,000円 1988年発売
中古相場 3万5,000円~4万円前後
おすすめ度★★★☆☆

はっきり言いますが、ボーズのスピーカーの中で良い音が出るのは、この301AVMだけです。

101シリーズはどれも良い音は出ませんし、201はハンパものですし、上位モデルの901なんか扱いが難しすぎるしダメです。

301AVMだけは、音にうるさい私も良い音だと思いました。

そんな301AVMですが、ウーファーユニットにウレタンエッジが使われております。

ウレタンエッジは経年でボロボロと崩れてきてしまう特徴があり、中古市場には張り替えが必要なものが出回っていることも多いでしょう。

エッジと、中古相場が高いことを理由におすすめ度は☆3つに下げております。

ところでこのスピーカー、カラオケのDAMで見たことがある方もいるのではないでしょうか?

カラオケで音を聞いたことがある方は分かると思いますが、とんでもない迫力で音が前に出てくるんですよね。

ウレタンエッジを使ったスピーカーユニットの音は、弾むような聴きやすい低音域が出てくるのが特徴。

長時間聴いていても聴き疲れしてしまうこともないですし、意外とピアノの鍵盤を弾く音なんかも魅力的に鳴ってくれる、優秀なスピーカーです。

ボーカルの音もしっかりと鳴ってくれますよ。

ボーズのスピーカーの音が良いということで有名になったのは、もしかしたら301AVMのおかげではないでしょうか。

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ビクターの名機は圧倒的な音の解像度

引用:https://audio-heritage.jp/VICTOR/Speaker/sx-300.html

SX-300 定価7万円 1991年ごろ発売
中古相場 1万5,000円前後
おすすめ度★★★★★

SX-300は、低音域に不足感をわずかに感じるのと、高音域の伸びがもう少し欲しいかなくらいで、他の部分で悪いところが見当たらない、私個人的に推しのスピーカーです。

ちなみにですが、私がメインで使っているスピーカーの一つでもあります。

SX-300は中古相場1万5,000円前後と安いのに、ウーファーユニットとツイーターユニットには共にアルニコマグネットが使われており、ユニットは金属ネットでしっかりと保護され傷つくことはありません。

エンクロージャーはこだわった木で丈夫に作られており、異常なほどに作りが良いのです。

そして肝心な音についてですが、アルニコマグネットにより全体域において解像度が高く、本物に近い音が鳴ります。

ドラムをやっていたことのある友人にジャズを聴かせてみたら、「シンバルを木のスティックで叩く音が完全に出ている」と言っておりました。

まさに非の打ちどころのない、優秀なスピーカーと言えるでしょう。

周波数レンジ的にどちらかと言うとジャズ向けなスピーカーだと思うので、ジャズを聴く方に特におすすめです。

タンノイの名機は西洋風な中音域が魅力

引用:https://audio-heritage.jp/TANNOY/speaker/stratford.html

Stratford 定価11万2,000円 1986年ごろ発売
中古相場 4万円前後
おすすめ度★★★★☆

タンノイのスピーカー全般に言えることですが、ゆったりとした低音域に、上までは伸び切っていないような高音域が特徴で、こもったような音に聴こえることが多いかも知れません。

これを良いと取るか悪いと取るかで、評価が分かれることが多いのがタンノイのスピーカーの特徴。

そのため、星は4つとしています。

Stratfordも同様にゆったり目な低音なのですが、タンノイのスピーカーの中でもゆったり過ぎず、適度なキレがあるのがポイント。

Stratfordについては、「タンノイのスピーカーの音の魅力を安価に楽しめるもの」という表現が最も正しいかも知れません。

出てくる音はこもっているという印象はなく、中音域の量感がむしろ十分に出ているように聴こえ、かつ高音域も程よく伸びており、ホーン型ツイーターのためキレがあります。

しっかりとタンノイの音を継承しつつ、聴きやすい音になっているスピーカーです。

クラシックだけでなくジャズもいける、唯一タンノイのスピーカーの中で使いやすい製品と言えるでしょう。

ヤマハの名機は乾いたキレのある音

引用:https://audio-heritage.jp/YAMAHA/speaker/ns-10mpro.html

NS-10M PRO 定価5万5,000円 1987年発売
中古相場 2万5,000~3万円
おすすめ度★★★★☆

NS-10Mが初代で、NS-10M PROは2代目にあたります。

このスピーカーはモニタースピーカーというもので、音楽を聴くというよりは、ただただ受け取った音楽信号をそのまま出す、という意味合いの強いスピーカー。

そのため少しつまらない音に聴こえるかも知れません

そういった性質のため、星4つとしています。

でも実はこのシリーズのスピーカーは、世界的に音が認められて、30万台以上も売り上げているとんでもないシリーズのスピーカーなのです。

低音域は特にベースの音にキレがあり、高音域は刺すような鋭さを備えています。

ヤマハ得意のピアノの音も健在で、さらにはボーカルにも十分な量感が。

モニタースピーカーに分類されておりますが、世界で認められるくらいに性能は優秀なわけですね。

ちなみにですが、NS-10M初代ですと高音域の刺激が強すぎるため、ツイーターに高音域を弱めるためのアブソーバーというものがPROでは付けられました。

そのため、PROをおすすめします。

JBL史上最悪!これだけは買うな!

引用:https://audio-heritage.jp/JBL/speaker/4312m.html

ご存じでしょうか。

JBL史上最悪の4312Mと4312M2というスピーカーを。

中古相場で5万円前後もするのに、そこいらのミニコンポの音の方が聴きやすいくらい、バランスの悪い音が出てきます。

全く量感のない低音域に、全然足りていない高音域、明らかに謎に出過ぎている中音域。

良いところはないので絶対に買ってはダメです。

一部のジャズの音なんかはとても魅力的な音で鳴るそうですが、そのために5万円は払えないでしょう。

他にも聴きたい音楽はいっぱいあるのだから。

誤解のないように念のためお伝えしますが、JBLは全てのオーディオメーカーの中で最強と言っていいメーカーです。

JBL製品の名機の中で、思いつく限りのものを挙げてみます。

C34ハークネス、C36ヴァイカウント、ハーツフィールド、パラゴン、4320、LE8Tなどなど。

パッと思いつくものでここまで多いってすごくないですか?

こんなに多くの魅力あるスピーカーを出してきたメーカーは他にありません。

数えだしたらキリがないくらい、魅力あるスピーカーを出してきたのがJBLなのです。

私はいつかC36ヴァイカウントを手にすることが夢で、家庭用として使うことを考えた時に、C36ほど理想的なスピーカーは他にないと思っています。

創始者のジェームス・バロー・ランシングも、「家庭用の美しいスピーカーを作りたい」という思いでJBLを立ち上げたわけですからね。

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まとめ

スピーカーの名機の中で安いものをまとめてみました。

サイズなどの条件を考えた時に、選ぶのが実はとても難しかったのですが、一生使っていけるレベルのものだけをチョイスしました。

ボーズの話なんかは、特に意外だったのではないでしょうか。

ボーズの話のように、世間の評価と実際に聴こえてくる音は違っていたりします。

そのため、音を聴いてみないと正しく評価をするなんてできないんですよね。

また、私が挙げた製品について調べてみることで、今使っているスピーカーと比べてどうなのかなど分かってくることもあるでしょう。

まだまだ知らない製品もたくさんあると思いますので、密閉型とバスレフ型でどう変わるのかなどを聴き比べたりしながら知っていくといいかも知れませんね。

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