ビクターのスピーカーで名機と言えてしまう程の音を出すものは、実は結構あります。
それはビクターというメーカー自体が、スピーカーメーカーとしてみた時に技術力が非常に高いから。
私はハードオフで7年間働いて、オーディオを担当させていただいた経験があります。
オーディオ歴は20年と長く、色々なメーカーのスピーカーを聴いてきました。
ビクターのスピーカーを調べてみると、名機をまとめているサイトがなく、中古スピーカーにどれもこれも名機と書かれている現状でやっぱりかと思いました。
これでは、ずば抜けて魅力のある音を出すスピーカーが分からないじゃないかと思い、私の経験からビクターのスピーカーの名機を選んでみました。
私はジャズやクラシック、ボーカルものからゲームの曲まで何でも聴きますので、選び方は的外れではないと思います。
参考になれば幸いです。
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ビクターのスピーカーの名機はどれ?
ビクターのスピーカーの名機を選ぶ基準を決めます。
まず、中古相場は3万円以下とします。
理由は中古相場10万円までとすると、あのJBLなどのスピーカーも選択肢に入ってしまい、太刀打ちできなくなるから。
余談ですが、日本のスピーカーが世界で初めて認められたのがヤマハのNS-1000M(中古相場7万円以上)で、日本国内で初めて海外製スピーカーに追いついたと騒がれたのがビクターのSX-3(中古相場2万円以下)です。
中古相場10万円の他社スピーカーは、これらのスピーカーの音さえ超えてくるので中古相場3万円以下で選びます。
それに、できるだけ安い方が試しやすいですしね。
そんなわけで、今回はビクターのスピーカーの名機を中古相場3万円以下で3つ選んでみました。
まとめるとこんな感じ。
↓↓↓
型番 | 中古相場 | おすすめ度 | 音の特徴 |
SX-300 | 1万~2万円 | ★★★★★ | 最も本物に近い音 |
SX-500 | 2万円~3万円 | ★★★★☆ | 全音域で不足感がなく聴きやすい音 |
SX-7 | 2万円~3万円 | ★★★☆☆ | 使いこなせばスケール感抜群でバランスの良い音 |
SX-300は小さな贅沢スピーカー
引用:https://audio-heritage.jp/VICTOR/Speaker/sx-300.html
SX-300は今回紹介する3つのスピーカーの中で、最もコストがかけられているスピーカーです。
その割に中古相場は安価で、しかも大きさも丁度よく使いやすいことが特徴。
作りはウーファーユニット、ツイーターユニット共にアルニコマグネットが使われており、木材は全て合板で構成されフロントとリアにはシベリアカラ松が使用されている贅沢品。
音はウーファーユニットが16cmのため低音域の量感はそれほどでもなく、ツイーターユニットはソフトドームのためか上はそんなに伸びていません。
ですが、それを差し引いても本物の音に最も近いです。
ジャズを鳴らしてみるとドラムの音がズバ抜けており、特にシンバルをスティックで叩く音と拍手の音は本物と勘違いするほど。
これには本当に圧倒されます。
クラシックを鳴らすと、弦楽器はスピーカー自体が楽器になったのではないか?と思うほどに、心地よい響きで音が広がります。
決して万能とは言いませんが、どのジャンルの音楽を流しても違和感を感じさせない出来になっています。
ちなみにですが、私のメインスピーカーの一つでもあります。
ビクターの魅力が詰まったスピーカーなので、迷ったらSX-300を選ぶと間違いないでしょう。
SX-500は音のバランスがピカイチ
引用:https://audio-heritage.jp/VICTOR/Speaker/sx-500.html
SX-500は下から上までしっかりと伸びているため、音の不満は最も出にくいスピーカーです。
中古相場は結構バラつきがあり、運が良ければハードオフで2万円以下で入手可能。
作りはウーファーユニット、ツイーターユニット共にアルニコマグネットが使われており、木材はフロントのみメープル(楓)の積層合板が使用され、他の面はおそらくパーティクルボードが使われています。
音はわずかにこもって聞こえるかも知れませんが、それは低音域から中音域までしっかりと再生できている証拠。
ジャズを鳴らすと部屋いっぱいにジャズ空間が広がるような音で、雰囲気で聴くスピーカーという表現が近いかも知れません。
真空管アンプで鳴らすと特にベースの音の魅力が際立ち、程よいキレと量感で奏でます。
クラシックの弦楽器は、低音域が出る分音の伸びが足りないように感じるところもありますが、そもそもが耳ざわりがいいのでもっと聴いていたいと思える音です。
本物の音からは少し外れますが、音楽的な聴き応えは3つの中で一番です。
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SX-7は抜群の音のスケール感
引用:https://audio-heritage.jp/VICTOR/Speaker/sx-7.html
SX-7は今回紹介するスピーカーの中で、最もサイズが大きく唯一3wayスピーカーです。
作りは30cmウーファーユニット搭載で、スコーカーユニットとツイーターユニット含め全てフェライトマグネットが使用されています。
木材はピアノ用にも使われている北米産の針葉樹ダグラスファー合板がフロントとリアに使用されており、楽器の響きを意識した作りになっています。
SX-7に限らないのですが、この密閉型3wayスピーカーというのはとにかく使いこなすのが難しいのが特徴。
低音域が鳴り過ぎてしまって、置き方や鳴らし方に苦労するんですね。
でも、3wayスピーカーは音のスケールがとにかく大きく、使いこなした時に別物に変貌します。
ボーカルのサイズのでかさ、ドラムの音のキレ、ピアノの音の響き、どれを取っても心地よく響くようになるのです。
スコーカーとツイーターにレベルコントロールがついているので、音の調整がしやすくなるよう工夫されています。
シンバルの音は3つのスピーカーの中でなぜか最も劣っていますが、使いこなすことができれば音のスケール感と合わせてとにかく響くので、挑戦したい方はこちらを選んでみるといいでしょう。
ビクターのSX-3について
最初の方でSX-3が日本国内で騒がれたと説明しました。
SX-3は私も自宅で使用したことがありますが、ちょっと名機の中には入れられないなと思いました。
使いこなしが難しすぎて、低音域がどうにもならなかったんですね。
こちらに私のSX-3を使ってみた体験談が書かれているので、もし興味がございましたらこの記事を読み終わった後にでものぞいてみてください。
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まとめ
元ハードオフ店員が、ビクターのスピーカーの名機を選んでみました。
最もサイズの小さいSX-300が、私のおすすめ度が高くメインスピーカーとしても使っているところは意外だったかも知れません。
私は本物の音に近い方が好きなのでSX-300が一番ですが、聴く音楽が違ったり環境が違ったり好みが違ったりすると、いや俺はSX-500だ、いやいやSX-7が一番だと意見が分かれてくると思います。
でも、一度はどれも使ってみて、聴いてから判断しないと分からないのがオーディオだと思います。
趣味は何でもそうかも知れませんね。
私はそうなのですが、色々なスピーカーを試そうとなった時に、できるだけ安くしたいなと思います。
同じような方もいるかと思い、個人的におすすめの買取サイトを紹介します。
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