fiioのイヤホンff1。
調べてみると、どこを見ても公式の良い評価ばかりで、実際のところどうなのと思いませんか?
私もfiio ff1を実際に購入するまでは、結構気になって色々と調べていました。
けど、結局のところ買うべきなのかどうかは決めかねておりました。
最終的にff1を購入するに至りどのような音かよく分かったため、私と同じような方がいると思い、ここではハードオフで7年間働いた経験のある元店員が、辛口評価でイヤホンをレビューしたいと思います。
fiio ff1のレビューと比較
fiioのff1は、e-イヤホンで試聴してから購入するか決めようと思っていました。
購入する際に特に予算の上限は決めていなかったので、ff3とff5もついでに試聴してみようと思いつきます。
2023/11/6にお店に行き、私が愛用しているSONYのウォークマンNW-S785で試聴開始。
NW-S785はバッテリー持ちが良くアナログアンプ搭載の優秀なモデルで、通勤中にいつもお世話になっているこの機種で、イコライザーは使わずに大音量(20/30)で鳴らしていきます。
それでは、店舗での比較試聴からご覧ください。
fiio ff1の音質
まずはfiio ff1の音質から。
決して重くないけど量感に不足を感じない低音域に、わずかに控えめだけど丁寧に鳴る中音域。
それに乗っかるキレがあるというよりは、どちらかと言えば上品寄りな高音域。
何より大事なのは、上位モデルのff5と音の傾向が近いこと。
ff1の音の解像度をそのまま上げたのがff5と思っていいくらい、傾向は似ています。
5,000円台のイヤホンとしては、なかなか優秀ではないですか。
ただ、わずかにイヤホンが鳴りきっていないような、中音域から中高音域にかけて少し元気が足りないような、そんな印象も。
そのためか、ボーカルがわずかにこもって聞こえるんですよね。
控えめに鳴る中音域であるために、そのような音になっているのかも知れません。
音が薄いカーテンに遮られているような、ボーカルが前に出きらない感覚。
どの音域がしっかりと出ればボーカルが前に出てくるようになるのかは、未だに私の中では答えが出ておりません(中低音から中高音のどこかとは思います)が、私が聴いた限りのff1の唯一の欠点が、この音のこもりです。
エージングが十分ではないからか、もしかしたらプレーヤーのパワーが足りていないからか。
でもよくよく考えてみたらベリリウムコーティングなので、ドライバーが重くなるためにこのような音になるのかも知れません。
スピーカーでも、振動版が軽い方が反応の早い前に出るような音になりますからね。
最近のパワーのあるデジタルアンプならば、この音のこもりが違った評価になる可能性も。
音のこもり以外は、さすがにベリリウムを使っているだけあり、立ち上がりと立ち下りの良い音だし、解像度も高めだと思います。
fiio ff3の音質
引用:https://item.rakuten.co.jp/e-earphone/4562314016703/
fiio ff3の音は、はっきり申し上げると3機種の中では一番嫌いな音でした。
これには明確な理由がありまして、ff3のイヤホン本体には穴が開いていて、そこから低音域を増幅させるような構造となっており、他機種と違いステンレススチールボディとなっているのが特徴。
このおかげで、3機種の中では最も低音の量感が多いです。
ただ低音の質に関しては、残念ながら最も低くなっております。
スピーカーで例えると、いわゆるバスレフ型の低音のような、ボーというクセのある低音。
まさにあの低音に近い音になってしまっているのです。
これが、私が最も嫌いな理由です。
良く言えば柔らかめの低音ですが、音量を上げるとクセの方が強く出てしまい、曲によっては聴きたくなくなるくらいの音に。
ff3をおすすめできるのは、このクセのある低音が好きであるか気にならないか、もしくはとにかく低音域の量感が欲しいという方。
より自然な音を求める方に関しては、決しておすすめしないモデルです。
低音域を除けば、音の解像度はff1より上でした。
fiio ff5の音質
引用:https://item.rakuten.co.jp/emilai/fio-iem-ff5-b/
ffio ff5を一聴して分かったのは、3機種の中で音の解像度と情報量は間違いなく一番高いこと。
さすがに上位モデルだけあると思わせるような、説得力の音に仕上がっておりました。
シンバルの音から弦楽器の音まで、1音1音を聴き分けられるほどの解像度。
これは音楽に浸れるイヤホンだと感じました。
お値段は23,000円ほどと結構高いけど、本気でff5にしようと決めかけた時に、他の曲も聴いてみたら「あれ、おかしいぞ」。
聴いた感じ、どうも中音域から中高音域にかけて独特なクセがあるぞと。
ff1よりも音源の再生能力が高いために、そのクセのような音も再生できるようになったのかと色々な曲を流してみましたが、どうもff5には音のクセがあるようです。
結構無視できないレベルの音だったために、最終的にff5を選択することはありませんでした。
本当に水準の高い音だっただけに、とても残念でした。
音のクセ以外には、すべてにおいてff1を上回る音に聴こえました。
程度の良い量感の低音域に、しっかりと歌うボーカル、ff1よりもキレの良い高音域。
クセさえなければ、確実にff5を購入していました。
※これも、私のウォークマンNW-S785のパワー不足が原因かも知れません。
他機種で鳴らせば最高の音になる可能性がありますので、あくまで参考程度に。
ff1購入とその後
ということで、3機種を比較して最終的にff1を購入することにしました。
私は、より低音の自然な方を好むので、ff1に軍配が上がったわけです。
家に帰って、早速自宅で開封して改めて試聴してみました。
まずはこちらの白いパッドを使い、大音量で音楽を聴いてみます。
低音域は試聴していた時とほぼ同じに感じましたが、中高音域がなぜかうるさく聴こえるではないですか。
試聴の時はずっと聴いていたい音だと感じましたが、しばらくすると聴き疲れしてしまい、音量を下げてしまいました。
40分ほどお店で試聴して、よく聞いてから判断した買い物だったのに失敗してしまったのかと、ここで自分の耳に自信を失いかける始末。
そして聞き疲れだけではなく、途中でパッドが耳に合わなかったためか耳が痛くなってくるという、まさに踏んだり蹴ったりな状況に。
とりあえず、こちらの黒いパッドに変えました。
黒いパッドの方が、白パッドよりも少し大きさが小さいです。
そうしたらなんと、お店で試聴した時の音が出てきて、聴き疲れと耳の痛みがなくなりました!
久しぶりのイヤホンのお買い物ですっかり忘れていました、パッドで音が変わるんでしたね。
無事自信を取り戻しまして、良い音も自宅に招待でき、これで楽しいイヤホンライフを送ることができるようになりました。
まとめ
fiioのイヤホンff1とff3とff5の試聴した際の音の特徴をまとめて、それぞれ比較してみました。
私の場合は、価格は無視して音だけを総合的に判断して、ff1を最も気に入って購入しております。
音の好みは人それぞれなので、自分ならff3だな~ff5だな~とか色々な選択があると思います。
とにかく色々な種類のイヤホンの音を実際に聴いて経験値を積むことで、オーディオは少しずつ分かってくるもの。
趣味は何でもそうかも知れませんね。
俺もff1を試してみようという方がいらっしゃいましたら、以下にリンクを貼っておきますので、ぜひご覧ください。
コメント