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JBLスピーカーの名機と言えば!ハードオフ店員がまとめてみた

オーディオ

JBLのスピーカーの名機は何かと聞かれたら、何が浮かび上がりますか?

JBLというネームバリューから、どのスピーカーも良い音で鳴るのではないかと思われる方もいるかも知れません。

でも、実際には本当に良い音が出る名機と言えるスピーカーと、中には失敗作と言ってしまっていいスピーカーまで存在します。

何がよくて何がダメなのか。

元ハードオフ店員である私が、趣味でもあるオーディオ経験をもとにJBLスピーカーの名機をまとめてみます。

私のJBLスピーカーの経験を簡単にお伝えすると、4312シリーズはほとんど聴き、J216PRO/J316PRO/L88M/4344/4343/パラゴン/C34ハークネス/C36ヴァイカウント/オリンパスなど他多数。

JBLの元設計者の方にも聞いた知識も含めて、伝えていきたいと思います。

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JBLスピーカーの名機

JBLスピーカーの名機をまとめていく前に、少しだけJBLの創設者であるジェームス・バロー・ランシングについて知っておくといいことがあります。

ランシング氏は、経営者でありながらスピーカーの設計者でもありました。

というか、設計の方が得意でそちらをメインに活動。

自身がJBLを創設してから開発したスピーカーは意外と少なく、D101、D130、D131、D175、D208、D130Aくらいのもの。

ということは、その後出てきたスピーカーは後継者が設計されてきたということですね。

私が今回一覧にした名機は、ほとんどが後継者が設計したスピーカーです。

それを踏まえた上で、見ていきましょう。

以下が紹介するスピーカーの一覧です。

型番 相場 おすすめ度 音の特徴
3wayスピーカー 4312SX 15万円前後 ★★★★☆ しっかり伸びた高音域
2wayスピーカー 4425 18万円前後 ★★★☆☆ インパクトサウンド
2wayスピーカー 4320 30万円以上 ★★★★★ 2wayの究極と言える
スピーカーユニット D130+075 15万円以下 ★★★☆☆ どこまでも澄んだ音
エンクロージャー C36ヴァイカウント 20万円以上 ★★★★☆ 最も手軽にD130+075を楽しめる

4312SXは現代ソースにも対応

引用:https://audio-heritage.jp/JBL/speaker/4312sx.html#google_vignette

4312SX 定価11万5千円(1台、2000年頃)
中古相場 15万円前後
おすすめ度★★★★☆

4312SXは4312シリーズの一つで、30cmウーファーが搭載された3wayスピーカーです。

このスピーカーをチョイスした理由は、他の4312シリーズと比べて昔の音源から現代の音楽まで幅広く対応しているから。

実はこの4312SX、4312Aや4312Bなど他の4312シリーズと設計チームが違います。

4312シリーズのスピーカーネットワークは、ウーファーユニットにコイルが接続されておらずスルー(フルレンジとして動作)させられていることで有名。

が、この4312SXのウーファーはネットワークでしっかりとハイカットして音が調整されています。

さらに、スコーカーとツイーターにはピュアチタンが使われ、金属音の耳ざわりもよく周波数特性の上限は50kHzとされ高音域が違和感なく伸びていきます。

バスレフダクトの位置も4312シリーズ定番の真ん中上部ではなく、ツインダクトとなり下部についていますね。

バスレフダクトは4343と似た位置についていますが、JBLの元設計者のお話によると、4343のバスレフ動作はウーファー背面の音がスピーカー全体を使ってダクトから出てくるということでした。

JBL 4343↓↓↓

引用:https://audio-heritage.jp/JBL/speaker/4343.html

4312シリーズは低音域の出方に特に悩まされるものですが、4312SXは4343と同様と思われるダクトの工夫により、たっぷりと低音域が出てくるように設計されていることも特徴。

万人受けしやすいという意味でも、4312シリーズの中ではこれが名機と言えるでしょう。

4425はインパクト溢れるサウンド

引用:https://audio-heritage.jp/JBL/speaker/4425.html#google_vignette

4425 定価¥22万5千円(1台、1987年頃)
中古相場 18万円前後
おすすめ度★★★☆☆

4425は30cmウーファーとホーン+ドライバーユニットが搭載された2wayスピーカー。

このスピーカーの高音域はかなり鋭く、上が一気にロールオフしていく特徴的な音を出してきます。

何なら、高音域の上限は不足感さえ感じるほど。

JBLスピーカーの中ではかなり好みが分かれるスピーカーですが、名機の中に仲間入りしたのには明確な理由があります。

実はこのスピーカー、ドラムの音を鳴らしたらとんでもなく前に出る、まさに飛んでくるようなインパクトのある音が出てくるのです。

もちろん、ピアノやボーカルも密度とエネルギーのある音でグイグイ来ます。

一度聴いてみて、好きな方はずっと使うんじゃないか。

そう思えるくらい音に魅力があり、鳴らすならジャズやボーカルからロック系もあり。

クラシックは厳しいです。

とにかく音にパワーやエネルギー、鋭さが欲しいって方はこれ一択。

私の中で4425はJBLの好きなスピーカーの一つです。

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4320は浮かび上がる究極サウンド

引用:https://audio-heritage.jp/JBL/speaker/4320.html

4320 定価39万2千800円(1台、1973年頃)
中古相場 30万円以上
おすすめ度★★★★★

ここからは、一般家庭に置くにはちょっと大変なスピーカーです。

4320が初めて日本に渡ってきた時、聴いた方は音が良すぎてみんなひっくり返っていました(笑)

いったいどういうスピーカーか?

4320は低音域には38cmの振動版の軽いウーファーユニットと、高音域にはホーン+ドライバー+ホーンレンズが使われています。

とにかくスピーカーが大きく重量もあるので、音のスケールがでかく軽い振動版とホーンにより音のキレが抜群。

中音域とその量感は、他メーカーのスピーカーでは絶対に出せない魅力があります。

4320が一番だとして現役で使われているマニアの方もいます。

かつてランシング氏は、スピーカーの最高は2wayであると提唱されていました。

ランシング氏のアルテック時代にも(JBL創設前はアルテック社にいました)、同軸2wayである604を設計されています。

4320はランシング氏の意思が継がれた歴史に残るスピーカーであり、まさに名機と呼ぶにふさわしい音になっています。

余談ですが、私がJBLの元設計者の方に聞いてみたお話では、43XXシリーズの中では4333Aが良いということでした。

4333Aはウーファーの振動版を4320のウーファーよりも重くして低音域の再生限界を伸ばし、そうすると高音域が足りなくなるためバランスをとるためにホーンツイーターを搭載したもの。

振動版を重くすると低音域の瞬発力が下がり、ドロンとした低音になりがち。

(最近の小型スピーカーはそのようにして低音域が出るようにしているものが多く、低音域や音全体の重さに悩まれている方がいたらここが原因かも知れません。)

それでも4333Aはとてつもなく良い音が出てきますが、この時代(1978年頃)からJBLの方向性が変わる動きになりました。

そういう意味でも、私としては4320を名機として挙げたいと考えます。

※4320は偽物も出回っています。

入手を検討される方がいらっしゃいましたら、お気をつけください。

サランネットのダボ違いが最も多く見受けられますが、他にもあるかも知れません。

D130+075は最強の相性

引用:https://audio-heritage.jp/JBL/unit/d130.html

引用:https://audio-heritage.jp/JBL/unit/075.html

D130 定価5万5千100円(1台、1974年頃)
中古相場 8万円前後
おすすめ度★★★☆☆
075 定価3万6千100円(1台、1973年頃)
中古相場 7万円前後
おすすめ度★★★☆☆

JBLの中で、これだけは名機から抜けないと言えるスピーカーユニットの超ド定番の組み合わせがあります。

それが38cmエクステンデッドレンジD130+ホーンツイーター075。

かつてJBLのスピーカーの音は、澄んだ青空にたとえられていました。

それは、あまりにも中音域の見渡しが良くどこまでも澄んだ音だったから。

D130がまさにそう言われた音だったのです。

ただ38cmユニットのD130だけだとどうしても高音域が足りないケースが多く、バート・ロカンシーが設計されたと思われる075が組み合わせられることに。

D130に075を組み合わせると、D130の最高の中音域に全く違和感なく自然に高音域がのってくるように聴こえます。

075は高音域上限は伸びておらず4425のようにロールオフしていく特徴がありますが、シンバルの音は全てのスピーカーの中で最も本物に近くリアルであると評判。

一度聴いて好きになったら、一生使える名機と呼ぶにふさわしい組み合わせです。

ちなみにおすすめ度が低いのは、かなり古いスピーカーユニットのためほとんどの場合でメンテナンスが必要だからです。

実際に使われているマニアの中にはD130一発で大型の平面バッフルにマウントして、ジャズを楽しむ方もいます。

C36ヴァイカウント

引用:https://audio-heritage.jp/JBL/unit/c36viscount.html

C36 Viscount(ヴァイカウント) 定価83,900(1台、1965年頃)
中古相場 20万円以上
おすすめ度★★★★☆

D130+075の組み合わせでよく使われているのがこのC36 Viscount(ヴァイカウント)。

4320よりは大きさが小さく多少は軽いため、まだ一般家庭に置きやすいです。

音は上述したとおりですが、特徴としては箱が小さいため低音域は軽めでスパーンと小気味よく出てくるイメージ。

それに加えて澄んだ中音域とキレの良い高音域が特徴。

国産箱も存在。

足が木製タイプのものもあり種類により音が違いますが、どれも音の傾向は近く軽めの音が出ます。

クリアな中音域に癒されたいって方には特に好まれると思います。

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まとめ

JBLスピーカーの名機を私の経験から選んでまとめてみました。

ここまで読むと、スピーカーユニットの振動版の重さって結構大事なんだなって気づきがあったかも知れません。

実はその通りで、4312シリーズのホワイトコーンや今回紹介した4425も重たい振動版にあたります。

必ずしも重たい振動版が使われたスピーカーが悪いわけではなく、むしろそれが好きな方もたくさんいるし、現に軽い振動版の音が好きな私でも4312SXや4425は魅力的に思います。

あとは実際にジャズ喫茶やリサイクルショップなどで聴いてみると、より私が書いたことが分かってくるのではないかと思います。

 

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