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スピーカーの仕組み【その3】 フルレンジと真空管アンプの相性を考える

フルレンジスピーカーが真空管アンプ向きと言われる理由

オーディオの話題でよく出てくるのが、「フルレンジスピーカーは真空管アンプと相性がいい」
という言葉です。

これは、音の雰囲気が似ているから、という感覚的な話だけではありません。

スピーカーとアンプの仕組みを知ると、納得できる理由があります。

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フルレンジスピーカーとは?

フルレンジスピーカーとは、1つのスピーカーユニットだけで音を出す方式です。

一般的なスピーカーは

  • 低音用(ウーファー)

  • 高音用(ツイーター)

と役割を分けています。

これをマルチウェイスピーカーと言います。

一方、フルレンジスピーカーは音域を分けず、低音から高音までを1本で再生します。

そのため

  • 音のつながりが自然

  • 位相のズレが少ない

  • 構造がシンプル

といった特徴があります。

真空管アンプの基本的な性格

真空管アンプは、トランジスタアンプと比べると、スピーカーを強くコントロールしないアンプです。

専門的には

  • 出力インピーダンスが高め

  • ダンピングファクターが低め

と言われます。

簡単に言うと「ガチガチに抑え込む」よりも「自然に動かせる」タイプのアンプです。

クロスオーバーがないことが大きな理由

フルレンジスピーカーが真空管アンプと合う最大の理由は、クロスオーバー回路がないことです。

マルチウェイスピーカーでは、音を分けるためにコイルやコンデンサーが入ります。

これらの部品は便利ですが

  • アンプから見ると負荷が複雑

  • 音のバランスが変わりやすい

という一面もあります。

真空管アンプはこのような複雑な負荷があまり得意ではありません。

フルレンジスピーカーは構造が単純なため真空管アンプでも音が乱れにくいのです。


インピーダンスの変化がゆるやか

フルレンジスピーカーはインピーダンスの変化が比較的おだやかです。

これは、真空管アンプにとって大きなメリットです。

マルチウェイでは音を分ける周波数付近でインピーダンスが大きく変わります。

その結果

  • ある音が強くなる

  • 別の音が引っ込む

といったことが起きやすくなります。

フルレンジスピーカーではこうしたクセが出にくく、音が安定します。

能率が高く、小出力でも鳴らしやすい

フルレンジスピーカーは、音の出やすさ(能率)が高いものが多いです。

真空管アンプ、特にシングルアンプは、出力が数ワットしかないこともあります。

高能率なフルレンジであれば、少ないパワーでも十分な音量が出ます。

アンプを無理に使わず、余裕のある鳴り方になるのもポイントです。

ダンピングの考え方が合っている

トランジスタアンプは、スピーカーの動きを強く抑えます。

その結果、低音がタイトで正確になります。

一方、真空管アンプは、振動板をやや自由に動かします。

フルレンジユニットは、この「少し自由な動き」を前提に作られているものが多く、
相性が良くなりやすいのです。

音にふくらみや余韻が出やすいのも、このためです。

歪みの出方も関係している

真空管アンプは、完全に歪みがないわけではありません。

ただし、その歪みは

  • 耳につきにくい

  • 音を壊しにくい

性質を持っています。

フルレンジは音のつながりが命です。

真空管アンプの歪みの出方は、

そのつながりを邪魔しにくいと言われています。

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まとめ

フルレンジが真空管アンプ向きと言われるのは

  • 構造がシンプル

  • アンプにやさしい負荷

  • 少ない出力でも鳴らしやすい

  • 動きの自由度が合っている

といった理由が重なっているからです。

もちろん、すべてのフルレンジが真空管向きというわけではありません。

しかし、基本的な考え方として、この組み合わせが今も支持されているのは、きちんとした理由があるのです。

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